船員業務紹介

当社が日本人船員を配乗する船舶は "外航ケミカルタンカー" で、一船の定員の内、上位職の日本人数名を当社が、残る十数名のフィリピン人を関係会社が配乗しております。
これらの船舶は主に東南アジアから日本までの海域を航行し、プラスチックや化学繊維の原料となる石油化学品や植物油、アルコール、潤滑油といった液体貨物を小口輸送しています。

主要寄港地はシンガポール、インドネシア、マレーシア、タイ、中国、台湾、日本で、約半数の船は日本に戻らない三国間航路に従事しています。
東南アジアは船舶の輻輳する海域が多く、航行には慎重さと的確な判断力が求められます。

ケミカルタンカーの特徴は、同時に多種類の貨物を積み合わせるためにタンクが細かく分かれており、タンク毎に独立したポンプと配管を備え、貨物による腐食を防止するためにタンクや配管の材質はステンレスになっています。

また高粘度液体や低温で凝固してしまう貨物を輸送する場合は、タンク底に設置された加熱管に高温蒸気を通し、その蒸気量を調節して積荷を一定温度に保持します。

これらの積荷を無事にターミナルで揚げた後は、次の(種類の異なる)貨物を積載するためにタンククリーニングを行います。
タンク毎の自動洗浄装置で水圧を利用して洗いますが、落ち難い前荷のタンク洗浄には工夫が必要になり経験がものを言います。この作業は運航上、非常に重要で、適切に洗浄されなければ次の貨物を積むことが許されません。

これら一連の荷役に関する作業、安全航行、機器やエンジンの維持管理など、弊社船員には幅広い知識と技術が必要となります。 また、海技者として十分な経験と技能を習得した後は、派遣先海運会社(東京/シンガポール)で監督として活躍する道が開けています。

*なお、仕事上の公用語は英語となりますので入社後も英語の習得が必要です。